ふやかしたドッグフードのデメリットは何?

      
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愛犬の食事に、水を混ぜてふやかしたドッグフードを与えたことがあるという飼い主さんも多いのではないでしょうか?

ふやかしたドッグフードは、消化がしやすいというメリットがありますが、いくつかのデメリットも存在します。

このブログ記事では、ふやかしたドッグフードのデメリット、メリット、注意点、ふやかしたドッグフードは何歳まで与えていいの?などについて詳しく解説します。

愛犬の健康を守るために、ぜひ参考にしてください。

ドッグフードをふやかすのはなぜ?

ご存知かとは思いますが、ドッグフードには、ドライフードやウェットフード 、その中間のセミドライフードなどの種類があります。

この中のドライフードとは、水分を約10%以下にまで減少させたドッグフードです。乾燥させてあるので粒が固いのが特徴です。

この低水分状態により、フードは長期間保存することができるようになるのがメリットです。また飼い主にとっては経済的かつ扱いやすい形態をしています。

ドライフードは高温で調理され、成型された後、乾燥させて製造されます。乾燥している分、 カロリー計算が容易で、犬の体重管理に有効です。

しかしながらドライフードは、先ほども申しあげたように水分がない分固い粒となっていますので、永久歯が生えていない子犬。消化が衰えてきたや老犬。歯の無い犬。あるいは病気から回復中の犬にとっては消化や咀嚼(そしゃく)の負担が大きいため適さない場合があります。

そのために、ドライフードをふやかして子犬や老犬などに与えることもありますので、ふやかす知識が必要となります。犬を飼ってドライフードを与えるなら必須の知識といえるでしょう。

ふやかしたドッグフードを与えるメリット

ドッグフードをふやかすメリットやデメリット

ドライドッグフードは、そのまま与えるのが一般的ですが、ふやかすことによって、どんなメリットがあるのでしょうか。9つのメリットを下記に示しました。

1、消化しやすくなる

子犬や老犬、病気から回復中の犬は、消化器官が未発達であったり、消化能力が低下していることがあります。ふやかしたフードは柔らかく、消化しやすいため、これらの犬にとっては理想的な食事形態となります。

2、 水分摂取の促進

犬はしばしば十分な水を摂取しないことがあります。水などでふやかすことで、追加の水分を摂取させることができます。これは脱水を防ぐだけでなく、腎臓の健康維持にも役立つ大きなメリットがあります。

3、咀嚼能力を助ける

歯が生え変わる時期の子犬や歯の健康状態が悪い犬、または年齢によって咀嚼能力が低下した犬には、硬いドライフードを噛むことが困難です。ふやかすと咀嚼しやすく、食事が快適になります。

4、食欲を改善する

柔らかくすると、香りが強くなり、食欲が落ちている犬にも魅力的です。これは、病気の回復期や食欲不振の犬に特に有効なメリットです。

5、口や歯などの助け

一部の犬は、歯がなかったり、口内炎や食道の問題など特定の健康上の問題を持っているため、硬いフードを食べることが難しい場合があります。ふやかしたフードは、これらの問題を持つ犬も食べやすくなります。

6、温かい食事の提供

特に寒い季節には、お湯でふやかした温かいフードを提供することで、犬に快適な食事体験を与えることができます。

7、栄養素の吸収アップ

一部のものは、ふやかすことにより、その栄養素がより効率的に解放され、犬の体に吸収されやすくなる場合があります。

8、ダイエットに役立つ

水分を加えると、カロリーを増やさなくても体積が増える分、愛犬の満足感を高めることができますのでダイエットに役立つメリットがあります。

9、飲み込み防止

一部の犬は飲み込む傾向があります。飲み込んだものは簡単に消化しません。しかし湿って柔らかくなったフードは容易に分解されるのでその心配がありません。

これらの理由から、ドッグフードをふやかすことは、多くの状況で愛犬の健康と幸福に寄与する重要な選択となります。飼い主は、愛犬の特定のニーズに合わせて適切にフードをふやかすことのメリットを与えましょう。

ふやかしたドッグフードのデメリット

ドッグフードをふやかす(水やぬるま湯で湿らせる)ことにより、いくつかのデメリットがあります。ただし、これらのデメリットは、犬の年齢、健康状態、フードの種類などによって異なります。

1. 栄養素の流出

水やぬるま湯でふやかすと、フードに含まれるビタミンやミネラルが溶け出してしまう可能性があります。特に水溶性ビタミン(ビタミンB群やビタミンCなど)は流出しやすいです。そのため、流出した水分も与えることが推奨されています。

2. 準備時間がかかる

ドライフードなら器に盛るだけで準備完了となりますが、ふやかすとなると最低5分~10分は必要になります。準備時間的なデメリットがあります。

3. 保存性の低下

ふやかしたフードは乾燥フードに比べて腐敗しやすくなるデメリットがあります。そのため、一度に大量にふやかすと、使用しきらずに廃棄することになります。

4. 風味による食べ残し

ふやかしたフードは風味が変わるため、犬が食べ残すことがあります。犬によっては乾燥フードの方が好む場合があります。

5. 下痢をする

老犬など特定の犬は、ふやかしたフードの水分による水分摂取が多くなり、下痢を引き起こす場合があります。

6. 習慣性の問題

一度ふやかしたフードに慣れると、犬が乾燥フードを食べなくなる可能性があります。これにより食事管理が難しくなる場合があります。

ただし、これら6つのデメリットは、犬の健康状態や好み、特定の状況(例えば乳歯が生え変わる時期の子犬など)によっては、ふやかすことが推奨される場合もあります。

ふやかしたドッグフードは歯垢がつきやすい?

Q
ふやかしたドッグフードは歯垢や歯石がつきやすくなるのがデメリットですか?
A

ふやかしたフードよりも固いフードのほうが歯垢がつきにくいと言われていますが、ふやかしたフードもドライフードもさほど変わらないという意見もあります。
たしかにドライフードは固いので、噛むことにより歯石や歯垢がつきにくいと思われていますが、骨ほど固いわけではないのでそれほど大きな違いはないというものです。犬の3歳以降の80%が歯の問題に悩まされているわけですから、そうともいえます。ドライフードであっても歯のブラッシングが必要なので、デメリットとはいえないのではないでしょうか。

子犬にふやかしたドッグフードを与えるのはいつまで?

子犬の成長に合わせた食事は、健康的な成長のために非常に重要です。特に、子犬が固形のドッグフードを食べ始める時期は、多くの飼い主さんが気になるポイントの一つかと思います。

子犬にふやかしたドッグフードを与える期間は、一般的には生後3ヶ月から4ヶ月頃までが目安とされています。

子犬は生まれてから最初の1ヶ月は母乳や子犬用ミルクで育ちます。生後20日から50日頃には離乳期を迎え、徐々にふやかしたドッグフードを食べ始めます。この時期、ドッグフードは消化しやすくするために十分にふやかす必要があります。生後50日を過ぎると、子犬はより多くの固形食を摂取するようになり、この時期から徐々にドライフードへの移行を始めることが推奨されます。

子犬のドッグフードをふやかすのは、乳歯が生え揃うまでが一般的です。乳歯が生え揃っていない間は、ドッグフードを芯が残らない程度までしっかりとふやかし、歯が生えてきたら少し芯が残る程度で与えても問題ありません。歯が生え揃う早さや噛む力は個体差があるため、具体的な時期は犬種や個体によって異なりますが、生後3ヶ月から4ヶ月頃にはドライフードをそのまま食べることに慣れさせることが望ましいとされています。

老犬にはいつまで

高齢になると、多くの犬が歯の問題や消化機能の低下を経験します。これらの犬は、ドッグフードを柔らかくする必要が続くかもしれません。獣医師の指導の下、犬の健康状態に合わせてフード形態を選ぶことが大切です。

ドッグフードを早くふやかしたい場合

水でふやかすと時間がかかります。そこで、フードを早くふやかすための方法はいくつかありますので、そのテクニックをご紹介します。

1. お湯を使う

通常の水ではなく、40度前後のお湯を使用すると、ドッグフードがより早く軟らかくなります。やり方はこちら。

2. フードを細かくする

砕くフードの粒を細かく砕くことで、水分が吸収しやすくなり、ふやかす時間を短縮できます。

3. フードをかき混ぜる

ぬるま湯を加えた後にフードをよくかき混ぜることで、水分が均一に行き渡り、より早く軟らかくなります。

4. ボウルに蓋をする

お湯を入れたフードのボウルに蓋をするをことで、熱を逃がさず、湿度を保ちながらフードをふやかすことができます。タッパーを使う方法も有効です。

5. 電子レンジを利用する

少量の水とともにドッグフードを電子レンジで加熱することで、迅速にふやかすことが可能ですが、熱くなり過ぎないよう注意が必要です。500Wで20秒の加熱がひとつの目安です。電子レンジは、加熱ムラがあるので、均等になっているかよく確認してください。

6. 予めふやかしておく

早くふやかす方法ではありませんが、時間がある時にドッグフードをふやかしておき、適切に冷蔵保存しておくことで、犬に早く食事を提供することができます。ただし、ふやかしたまま常温で何時間も放置するとバクテリアが繁殖しますので注意が必要です。

これら6つの方法を試す際には、犬が食べやすい程度に軟らかくなっているかどうかを確認し、またフードが熱すぎないように注意することが重要です。犬の健康状態や年齢、好みにも注意を払いながら、最適な方法を選んでください。

ドッグフードをふやかすときの温度

まずは、普段食べている量のフードを用意します。よくわからない場合は、こちらで計算できます。

  1. 30℃~40℃前後のお湯を用意します。
  2. 普段使っている器にドライフードを入れます。
  3. お湯を注ぎます。お湯の量は、ドッグフードがひたひたになるくらいまで注ぎます。フード:ぬるま湯=1:1~2:1程度。
  4. 浸す時間は、お湯の温度や器の温度によって違ってきますが、細かく砕けば5分程度で柔らかくなります。砕いていなければ5分では周りだけ柔らかい状態です。完全に柔らかい状態を望むなら15分以上浸しておきます。
  5. 必要に応じてトッピングします。

ドライ・ドッグフードの内容物によってふやける時間は違いますので、初めてふやかす場合には、途中で一粒つぶしてみたりしてご自身で確認しながら行ってください。

水やお湯以外でドッグフードをふやかす方法

ドッグフードをふやかすには、水とお湯以外に、だし汁、ヤギのミルクなどがあります。プレーンヨーグルト(砂糖なし)でも可能ですが、水分量が少ない分、柔らかくなるまで時間がかかります。

だし汁を使う

自分で鶏肉や野菜を煮込んだスープを作り、それを利用する方法があります。注意点として犬が食べてはいけない野菜のタマネギ、ニンニクなどは使用してはいけません。また塩も使用しないでください。

ヤギのミルクを使う

ヤギのミルク

ヤギのミルクは、牛乳よりも乳糖の含有量が少なく、犬にとってより安全な選択肢となりえます。このため、犬の胃腸に悪い成分がほとんど含まれていません。

また、ヤギミルクは犬の消化機能のサポートと全体的な健康を促進するプロバイオティクスが豊富に含まれています。ただし、犬が乳製品に対してアレルギーを持っているかどうかを事前に確認することが大切です。

ふやかしたドッグフードを与える際の注意点

ふやかしたドッグフードを与える際には次の点に注意する必要があります。

1. 適温度で提供

ふやかしたドッグフードを与える際は、温度が犬にとって安全であることを確認してください。特にお湯を使ってふやかした場合、熱すぎると口や喉を傷つける恐れがあります。そのために、ぬるま湯でふやかしたものを与えるのが理想的です。

2. 新鮮さを保つ

ふやかしたフードは、そのままのドッグフードに比べて腐敗しやすいです。与える直前にふやかすか、ふやかしたものは冷蔵庫で保存し、24時間以内に使用してください。

3. 水の量

犬によって好みや必要とする水分量は異なります。ふやかす水の量を調整し、犬が好む柔らかさや湿度を見つけてください。水を入れすぎると、フードの栄養素が損なわれることがあります。

4. 牛乳はだめ

犬は乳糖不耐症なので、牛乳を飲むと胃腸の調子が悪くなる可能性がありますので、牛乳の使用は避けましょう。

5. 均等にふやかす

水またはぬるまお湯を加えた後、フードをよくかき混ぜて均一にふやかすことが重要です。そうしないと、一部が硬く残り、消化に影響を及ぼす可能性があります。

6. アレルギー

犬にアレルギーがある場合、ふやかしたフードに含まれる成分にも注意が必要です。特定のフードや添加物に反応する犬もいます。

7. 食事量の調整

ふやかしたフードは体積が増えますが、栄養量は変わりません。過食に注意し、犬の年齢、サイズ、活動レベルに応じた適切な量を与えることが大切です。

8. 清潔に保つ

ふやかしたフードはバクテリアの繁殖がしやすいため、使用後は食器をきちんと洗浄して清潔に保つことが重要です。

9. 健康状態

ふやかしたフードを初めて与える場合は、犬の反応を注意深く観察し、消化不良やアレルギー反応などの異変がないかをチェックしてください。

10. 冷水を使わない

冷水はふやけるまで時間がかかりますし、冷たい水が犬の胃腸に負担をかけます。

11. ミネラルウォーターを使わない

ミネラルウォーターには、ミネラルがたくさん含まれています。ミネラル過多になることもあるため、使用しないようにしましょう。

12. ふやかした水分は捨てない

フードに使用した水分は栄養素が溶けだしています。捨てることによりその分の栄養バランスが崩れますので、そのまま与えてください。

これら12の注意点を守ることで、ふやかしたドッグフードを安全に、そして愛犬にとって最も適した方法で提供することができます。

ドッグフードがふやけないはなぜ?

「ドッグフードがふやけない」場合の原因にはいくつかの可能性があります。以下に、詳細にその理由と対策を説明しますので、ふやけないでお困りの場合は、ひとつずつ確認してみてください。

1. 水温が低い

冬場には、ふやかす際に使用する水の温度が低いと、適切に柔らかくなりません。ぬるま湯を使用すると、フードがより早く、効果的にふやけます。

2. 水の量が不足

ドライフードを十分にふやかすには適量の水が必要です。水の量が不足していると、均一に柔らかくならず、一部が硬いままの状態になることがあります。

3. 浸透時間が短い

ふやかす時間が短すぎると、完全に水分を吸収する前に与えてしまうことがあります。一定時間放置し、フードが十分に水分を吸収するまで待つことが重要です。

4. フードの種類によるもの

ドライフードにはさまざまなタイプがあり、中には特に硬い製品や水分を吸収しにくいものもあります。製品によっては、通常より長い時間か、より多くの水を必要とする場合があります。

5. フードの粒の大きさ

粒が大きいと、中心部まで水分が浸透するのに時間がかかります。粒を少し砕いたり、小さい粒のフードを選ぶことで、水分がより早く浸透しやすくなります。

6. 保存状態の影響

長期間保存されている、または湿気の多い環境に置かれていたドライフードは、水分を吸収する能力が低下している場合があります。新鮮なフードを使用することが望ましいです。

これら6つの原因を理解し、水を使用する場合には適切な温度の水を使用し、十分な時間をかけて浸すことで、ふやけない問題を解決することができます。また、フードの選択や保存方法にも注意を払うことが重要です。

まとめ

ドッグフードをふやかして与えることは、犬の健康管理と食事の質に大きな影響を及ぼします。

特に子犬、老犬、または特定の健康状態にある犬にとってのメリットとして、ふやかしたフードは消化しやすく、栄養摂取を容易にするという重要な役割を果たします。

またふやかしたドッグフードは、水分摂取の促進、食欲不振の改善、特定の健康状態への対応など、多くのメリットを提供します。

しかし、保存性の低下やシニア犬(老犬)によっては下痢などの症状を起こすなどのデメリットもあります。

ふやかすにあたって、いくつかの注意点があります。適切な温度で提供すること、新鮮さを保つこと、水分量の調整、均等なふやかし、アレルギー反応への注意、食事量の調整、食器の清潔さの維持、そして犬の健康状態の観察が重要です。これらの注意点を守ることで、愛犬にとって最適な食事体験を提供することができます。

ふやかしたドッグフードから通常のドッグフードへの移行は、犬の年齢、健康状態、そして個々のニーズに基づいて行う必要があります。子犬は成長に伴い、老犬は健康状態の変化に応じて、フード形態を変える必要があります。この移行は徐々に行うことが重要であり、犬の反応を観察しながら進めることが望ましいです。

最終的に、ドッグフードをふやかすかどうか、いつ通常のフードに戻すかは、愛犬の健康、好み、そして生活スタイルに大きく依存します。獣医師と相談しながら、愛犬にとって最適な食事計画を立てることが、健康で幸せなペットライフを送るための鍵となります。

ペットフードアドバイザー・ゆずりん

私が子どもの頃、犬を飼い始めたのはペットフードがまだ広く普及していない時代でした。その当時、私の近所では多くの人が犬にご飯に味噌汁をかけたものを食べさせていましたので、私もそれを見て同じようにしていました。しかし、その犬たちが短命だったのは、後になって理解したことですが、塩分の過剰摂取、タンパク質の不足、及び栄養バランスの不備が原因であったと考えられます。このような個人的な経験を通じて、ペットフードや犬の健康に関する知識を深めてきました。この知識を生かして、私は記事を書き、それをオンラインで共有しています。

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