シニア犬

犬のハイシニアとは何歳から?小型犬と大型犬では違うの?

      
シニア犬
       

犬の年齢には、子犬、成犬、シニア、そしてハイシニアという段階がありますが、それぞれの移行間隔は人間ほど大きく開いてはいません。犬の平均寿命は12〜15歳くらいであり、これからも推測できます。また、統計によれば、小型犬よりも大型犬の方が平均寿命が短い傾向がありますので、シニアになる年齢も大型犬の方が早く訪れます。

一般的に、シニアとされる年齢は7歳からですが、ハイシニアになる年齢はどのくらいなのでしょうか?海外では、ハイシニアとされる年齢はどのように定義されているのでしょうか?また、犬がシニアになると体にどのような変化が現れるのでしょうか?さらに以下の疑問についても解説しています。

  • 必要な1日あたりのカロリーは?
  • 必要な栄養素とは?
  • シニア犬用のドッグフードは何がいいの?
  • シニア犬にタンパク質は必要なの?
  • 腎臓病のシニア犬はタンパク質制限が必要はうそ?

それでは本分をご覧ください。

何歳からシニア犬となるのか確認しておこう

一般的にシニア犬は、7歳からといわれてます。ところが、他にも異なった見解がありますのでご紹介します。まずは、国内でよく言われているシニア犬の年齢からご紹介します。

小型・中型犬のシニア年齢

小型犬・中型犬のシニア年齢は、7歳から始まり11歳くらいまで。人間でいいますと、44歳からになります。

12歳からハイシニアとされ、人間の年齢では76歳とされています。

6ヶ月1歳5歳6歳7歳10歳11歳12歳13歳15歳
ライフステージ幼犬成犬シニア→シニアハイシニア
9歳17歳36歳40歳44歳56歳60歳64歳68歳76歳
小型・中型犬と人間の年齢対比表

上の表の計算式は、24+(小型犬の年齢-2)×4=人間の年齢としています。

次に大型犬のシニアとハイシニアの年齢です。

大型犬のシニア年齢

大型犬のシニア年齢は、5歳から7歳まで。

大型犬のハイシニアは、8歳からとされています。

6ヶ月1歳2歳3歳5歳6歳7歳8歳9歳10歳
ライフステージ幼犬成犬シニアハイシニア
6歳12歳19歳26歳44歳47歳54歳61歳68歳75歳
大型犬と人間の年齢対比表

大型犬の年齢表計算式は、12+(小型犬の年齢-1)×7=人間の年齢。こちらの式にあてはめています。

上記とは違って、シニアとみなしている年齢に別の説もありますので、次はそちらについてご紹介します。

他にもいろいろあるシニア年齢

こちらの見解は、シニア年齢を7歳からとしていません。

小型犬のシニア年齢は10〜12歳

アメリカカリフォルニア州にある「フォー コーナーズ動物病院」と同じカリフォルニア州にある「ピコ リベラ動物病院」によりますと、シニア犬の年齢は次のようになっています。

  • 小型犬は10〜12歳程度
  • 中型犬は8〜9歳程度
  • 大型犬や超大型犬は6~7歳くらい

MetLifeのペット保険のシニア年齢

ニューヨークにあるMetLifeのペット保険では、シニア犬の年齢は次のようになっています。

  • 小型犬:11~12歳
  • 中型犬:10歳以上
  • 大型犬:8歳以上
  • 超大型犬:7歳以上

オランダの動物病院のシニア年齢は12歳から

また、オランダ南西部にあるZeeland Veterinary Service(動物病院)では、次のように述べています。

小型で健康な犬は、12歳になるまでシニアとはみなされない可能性があるとしています。例外として、「キャバリア・キング・チャールズ・スパニエル」などの一部の小型犬種は寿命が短く、約8歳でシニアとみなされるとしています。

また、ラブラドールは大型犬の代表例で、平均寿命は12年です。つまり、8歳から9歳くらいでシニアとみなされることになります。大型犬の例外として、「バーニーズ・マウンテン・ドッグ」のような巨大な犬種の寿命はさらに短く、わずか 4 ~ 5歳でシニア犬とみなされます。

Zeeland Veterinary Service

その他のシニアの年齢

カナダのトロントにあるノース動物病院では、シニア犬とハイシニア犬を次のように区別しています。

  • シニア犬はおよそ7~10歳
  • ハイシニア犬は12歳以上

米国獣医師会(AVMA)の見解。

  • 6 ~ 8歳の犬をシニア犬とみなす

シニア年齢についてのまとめ

まとめますと、日本においては、一般的に小型犬は7歳から、大型犬は5歳くらいからをシニア犬としている傾向があります。

海外では、小型犬は10~12歳、中型犬は8~9歳、大型犬は6~7歳以上をシニア犬としているケースと、6 ~ 8歳をシニアとみなしているケースがあります。

シニアとなる年齢は、犬種だけでなく、個体によっても違うため一律に決められるものではありませんので、愛犬をよく観察し、老化現象がみられてきた年齢をシニアとみなしてはいかがでしょうか。

ハイシニアとなる年齢も絶対的な決まりはないことを知っておこう

何歳からハイシニアとみなすのかについてAとBの2つの考え方がありますのでご紹介します。

A: ハイシニア(老犬)は10~12歳

一般的に、小型・中型犬においては、10~12歳からハイシニアとしています。

大型犬においては、8歳くらいからをハイシニアとしています。

B: ハイシニア(老犬)は16歳以上

海外では、何歳からハイシニアとみなしているのでしょうか。PetMDの見解をご紹介します。

PetMDにおいてのハイシニア(老犬)は、小型犬は、16歳以上。中型犬は、13歳以上。大型犬は12歳以上。超大型犬は、9歳以上をハイシニア(老犬)としています。

ハイシニアは16歳以上
Dr. Christina Fernandezによる小型犬のライフステージ分類

小型犬においては、シニアを7~8歳とみなしているところでは、12歳くらいをハイシニアとしています。小型犬のシニアを10歳ー12歳から16歳までと位置付けている場合には、16歳以上をハイシニアとしています。

シニア犬の変化

シニア犬の変化

シニア期に入ると体にどのような変化が起きてくるのでしょうか。主に身体的と精神的に次のような症状が現れてきます。

  • 口や顔の回りに白い毛が出てくる
  • 筋肉が痩せる
  • マイペースになる
  • 毛が薄くなったり、色が変わる
  • 体重増加や減少が起こる
  • 食欲がなくなり食べないことがある
  • トイレを失敗する
  • 音による不安や恐怖を感じやすくなる
  • 動きや反応が鈍くなる
  • 歩くのがゆっくりになる
  • 睡眠時間が増える
  • 肝臓、腎臓、心臓の機能の低下
  • 歯周病や歯の喪失
  • 聴力の低下
  • 視力の低下や白内障
  • 認知症のような症状が見られることがある

他にもあります。

平熱が低下する

子犬ほど体温が高く、成犬→シニア犬となるほど代謝の低下とともに体温は低下していきます。代謝が低下すると、摂取した栄養素がエネルギーとして使われず脂肪となって蓄積されます。シニア犬が太る原因はこれらにあります。

シニア期から痩せるケースと太るパターンがある

どうしてシニア犬が体重減少により痩せるのか、そのケースから解説します。

シニア犬が瘦せるケース

シニア犬は、人と同じで、加齢による筋の委縮により若い時と比べて筋肉量が低下していきます。筋肉量の低下が脚であったり、脚の関節の痛みがあれば、それによって運動量が減ります。

そして運動量が減ることで、筋肉量が減りますので体重が減少します。また運動不足や口腔内の問題などで食欲が落ちることで、食べるフードの量が減るため栄養不足にもなりますし、免疫力の低下や寝たきりのリスクが増大します。このような悪循環に陥ります。

そのために、体重を増やすことが解決の糸口となりますが、シニア犬がどうすればフードを食べるようになるのかについてご紹介します。

シニア犬が十分に食べない場合の工夫

シニア犬が十分に食べない場合、いくつかの方法を試してみてはいかがでしょうか。ただし、まず最初に、食欲不振の原因が健康問題でないかを確認するために獣医師に相談することが重要です。健康上の問題がないと確認された上で、以下のような方法を試してみると良いでしょう。

  1. 食事の魅力を高める: ドッグフードをふやかす。あるいは、フードに少量のウェットフードや、低塩のチキンブロス(鶏ガラや野菜を煮込んで作る薄いスープ)、または犬用の肉汁を加えることで、食事の香りや味を強化することで食欲につながる。
  2. 食事環境の改善: 静かで落ち着いた環境で食事をさせます。そうすることで、食べることに集中しやすくなります。
  3. 食事の頻度を変更する: シニア犬には、1日に3回から4回の小分けにして与えることで、消化が進み食欲が増進する場合があります。
  4. 食事の温度: 冷たいフードよりも室温か少し温めたフードの方が、香りが増し食欲を刺激することがあります。
  5. フードの種類の変更: シニア犬向けの別のブランドや種類のフードを試してみるのも一つの方法です。ただし、フードの変更は徐々に行うことが大切です。
  6. 食事のルーチンの確立: 毎日同じ時間に食事を与えることで、食事のルーチンが身につき、食欲が増す可能性があります。
  7. 適度な運動: 適度な運動は食欲を増進させる効果がありますが、シニア犬の場合は無理のない範囲で行うことが大切です。長い時間の散歩を1日1回するよりも、10分程度の散歩を2~3回行うほうが脚への負担が少ないです。

これらの提案を試してみても状況が改善しない場合は、再度獣医師に相談することをお勧めします。獣医師は、犬の健康状態に合わせた特定の食事療法やサプリメントを推奨することがあります。

次に、シニア期になって太るパターンの解説です。

シニア犬が太るケース

シニア期になりますと、運動量は減りますが、それでも食欲が相変わらずあるため、太る犬がいます。太るのは、基礎代謝の低下もありますが、運動によるエネルギーを使わないため、体に蓄積されることが原因です。

人に置き換えれば、年齢を重ねるごとにひざや腰が痛ければ、歩くのもおっくうになり運動量が落ちます。運動量が落ちているのに同じようなカロリーを摂取していれば太るという循環に陥ります。

シニア犬は太ることにより、足腰への負担の増加による腰痛や椎間板ヘルニアになりやすい、糖尿病や心臓病のリスクが増大します。また、肥満は寿命が最大で2.5年短くなる研究結果があります。(イギリスのウォルサム研究所の分析)

肥満が病気によるものでない肥満犬を痩せさせるのは、カロリー摂取を調整すればいいですが、減らす際には、必要な栄養素はしっかり摂取できるように注意することが重要です。

それでは、成犬がシニア期に移行したときの1日あたりの摂取カロリーはどのようになるのか見てみましょう。

シニア犬の必要カロリーとドッグフードの適量を確認しよう

シニア犬の必要カロリー

このセクションでは、シニア犬が1日に必要なカロリーと食事の量について解説します。

シニア犬に1日に必要なカロリーが下記のフォームから計算ができます。その後に7歳未満の成犬でカロリー計算をして比較をすると、シニアからどのくらいカロリーが少なくていいのかその違いがわかります。

ドッグフードのカロリーは、100gあたり300kcalとして計算しています。

  • 成犬の必要カロリー:374kcal、ドッグフードの量:124g
  • シニア犬(7歳以上)の必要カロリー:281kcal、ドッグフードの量:94g

1日あたりに必要なカロリーは、約100kcalの減、フード量で30g少なくなります。

ドッグフードのカロリーは、100gあたり300kcalとして計算しています。

  • 成犬の必要カロリー:421kcal、ドッグフードの量:140g
  • シニア犬(7歳以上)の必要カロリー:327kcal、 ドッグフードの量:109g

1日あたりに必要なカロリーは、100kcalの減、フード量は31g少なくなります。

シニア犬の必要カロリーの計算

それでは、あなたの愛犬の、1日に必要なカロリーとフード量を計算してみましょう。

犬の1日のカロリー自動計算

成犬用からシニアフードへの段階的な切り替え方を確認しよう

成犬用からシニア用フードへの切り替え方ですが、7歳になったからといっていきなり全部を切り替えるのではなく、今までのフードとシニア用フードの割合を7日間以上かけて徐々に変えていきましょう。

7日間かけての切替え方法

今までのフードシニア用フード
1-2日目8020
3-4日目5050
5-6日目2080
7日目0100
7日間でシニアフードへ切り替えする方法

11日間かけての切替え方法

今までのフードシニア用フード
1-2日目8020
3-4日目6040
5-6日目5050
7ー8日目4060
9ー10日目2080
11日目0100
11日間でシニアフードへ切り替えする方法

切り替えの過程で、犬の健康状態や消化の様子を観察します。食欲不振、下痢、便秘などの異常が見られる場合は、獣医師に相談してください。

  • 高齢犬は健康状態が変化しやすいので、定期的に獣医師による健康診断を受けることが大切です。

シニアフードへの切り替えは、愛犬の健康をサポートし、快適な高齢期を過ごすための重要なステップです。この過程で、愛犬の様子に注意を払い、必要に応じて専門家のアドバイスを求めることが重要です。

シニア犬に必要な栄養素

シニア犬に必要な主要な栄養素には、良質なタンパク質、炭水化物、必須脂肪酸、ビタミン、ミネラルがあります。 タンパク質は筋肉量の維持に、脂肪酸は皮膚や被毛の健康に、ビタミンとミネラルは全体的な機能を正常に保ちます。

また、シニアは関節や消化器の問題が起こりやすいため、これらの健康をサポートする成分を含むドッグフードが推奨されます。

シニアの健康を維持するためには、特定の栄養素が必要です。ここでは、シニアにとって重要な要素とその機能について詳しく説明します。

シニア犬のタンパク質

シニアにとって良質のタンパク質は、筋肉の健康を考える上で非常に重要です。シニア用ドッグフードでは、消化しやすいタンパク質源を選ぶことが重要で、鶏肉や魚、卵などが良い選択肢になります。正しいバランスが必要です。

炭水化物 – エネルギー源としての役割

炭水化物はシニアの主要なエネルギー源として機能します。 ただし、シニア犬は若い犬に比べて運動量が少なくなるため、過剰なカロリー摂取は避けるべきです。 消化しやすく栄養価の高い全粒穀物や野菜を選ぶのが最良です。これにより、血糖値の急激な上昇を抑えながら、消化器官の健康を支えます。

シニア犬にとての脂肪酸 – 皮膚と被毛の健康

必須脂肪酸、特にオメガ-3とオメガ-6脂肪酸は、シニア犬の皮膚と被毛の健康を維持することが重要です。 これらの脂肪酸は炎症を軽減し、皮膚の乾燥を防ぎ、被毛を艶やかにします魚油や亜麻仁油などの自然な脂肪酸源を含むドッグフードが理想的です。また、シニア犬は太りやすいため、脂肪の総摂取量にも注意が必要です。

ビタミンとミネラル – 全体的な健康維持

ビタミンとミネラルは、シニア犬の免疫システムを強化し、全体的な健康を維持します。 特に、ビタミンA、B群、C、D、E、Kなどが重要で、これらは皮膚、また、骨、リン、マグネシウムなどのミネラルは骨の健康を支えるのに必要です。これらの栄養素は自然な食材から摂取するのがベストで、ドッグフードを選ぶ際にはこれらの成分がバランス良く含まれているかを確認しましょう。

シニア犬のタンパク質とその他の成分

ここでは、シニア犬用のドッグフードのタンパク質について解説します。

関連サイト:人気のあるシニアのドッグフード国産と海外産13選

シニア犬用フードは低カロリーで良質なタンパク質がおすすめ

成犬の頃とは違って、シニア犬から年を重ねるにつれ、行動範囲や活動量が落ちてきます。そのため成犬の時とは違い、低カロリーなフードがおすすめです。この点については、先ほど必要カロリーの計算をしたとおりです。

また、特にタンパク質はシニア犬の筋肉維持において非常に重要な栄養素になりますので良質なものがおすすめです。その理由を解説します。

シニア犬におけるタンパク質の重要性

シニア犬(高齢犬)の体は、筋肉量の減少や臓器機能の衰えが見られることが一般的です。それを維持するために成犬よりもタンパク質が多く必要とされています。

タンパク質の役割としては、筋肉の維持や臓器機能のサポート、さらには免疫力の維持といった重要な役割を果たします。

しかし、シニア犬となると、代謝機能が衰えてくるため、若い成犬時のようにタンパク質の吸収がうまくできません。吸収されない分は、筋肉から賄われるため、筋肉量が減ってしまいます。それが体重減少へとつながっていきます。これらを防ぐためにタンパク質が多く必要とされています。

しかしながら、タンパク質の摂取には、その量と質に注意する必要があります。シニア犬の場合、過剰なタンパク質は腎臓に余分な負担をかける可能性があるため、適切な量の摂取が重要です。

タンパク質摂取における注意点

シニア犬(高齢犬)の食事においてタンパク質の質は非常に重要です。消化吸収が良く、良質なタンパク質源を選ぶことで、シニア犬の健康を効果的にサポートできます。例えば、鶏肉や魚肉、卵は良質なタンパク質源として推奨されます。

シニアのドッグフード選びには、良質なタンパク質源(例:鶏肉、魚)が上位にあるか確認し、穀物は消化しやすいもの(例:玄米、大麦)またはグレインフリーであることを忘れてはなりません。穀物が過剰に含まれていないかもチェックすることが重要です。

良質なタンパク質とは

良質なタンパク質とは、必須アミノ酸(9種類のアミノ酸)がバランスよく含まれたタンパク質をいいます。この必須アミノ酸が必要量を満たしているかどうかを数字で表したものがアミノ酸スコアです。9種類のアミノ酸すべてが基準値を超えていればアミノ酸スコア100になります。鶏肉やサケ、鶏卵、玄米はアミノ酸スコア100となっています。納豆や豆腐などもアミノ酸スコア100となりますので、トッピングとしても利用できます。

納豆についての詳しい記事はこちらをご覧ください。

豆腐についてはこちらの記事をご覧ください。

シニア犬に必要なタンパク質の量

米国飼料検査官協会(AAFCO)の栄養プロファイルでは、成犬の場合は最低タンパク質量は 4.5 g/100 kcal、妊娠中および授乳中の犬と子犬では 5.63 g/100 kcal と定められています。

シニアのタンパク質の必要量についてAAFCOでは基準が定められていませんので、成犬の数値4.5 g/100 kcalをそのままあてはめたものが以下になります。

体重カロリー(1日)1日のタンパク質必要量
2kg188kcal8.5g
3kg255kcal10.1g
5kg374kcal16.8g
7kg482kcal21.6g
8kg533kcal23.9g
10kg630kcal28.3g
13kg766kcal34.5g
15kg854kcal38.4g
20kg1059kcal47.7g
25kg1252kcal56.3g
30kg1436kcal64.6g
犬の体重別:タンパク質の最低必要量

上記のタンパク質は、必要量であり、食材のタンパク質量そのものではありません。たとえば、体重8kgの犬のタンパク質の必要量は、23.9gです。この犬に、鶏肉若鳥のもも皮なしのゆでたものを与えるのであれば、おおよそ100g(141kcal)でタンパク質(25.1g)の量になります。

タンパク質の関連記事:犬のタンパク質の必要量とは?どのように計算するの?

腎臓病のシニア犬はタンパク質制限が必要はうそ?

シニアともなると腎臓病を抱える犬が多くなります。そこで指導されるのが、ドッグフードのタンパク質制限です。

ところが、腎臓病とタンパク質摂取の制限については、2つの説がありますのでご紹介します。

ひとつは、①タンパク質の制限が必要であるという説。

もうひとつは、逆パターンで②タンパク質を多く摂取することにより腎臓を保護する可能性があるというものです。こちらの説は、人間に対しての研究論文が発表されたものですが、犬にもあてはまるといわれています。

繰り返しになりますが、今まで長年に渡って指導されてきたのが①の説で、腎臓の健康状態に応じて、タンパク質の摂取量を調整することが重要というものです。タンパク質の摂りすぎが腎機能を悪化させてしまう理由についても以下のものが今までの常識です。

なぜ、タンパク質を摂りすぎると、腎機能を悪化させてしまうのでしょうか。

タンパク質を摂取しすぎると、腎臓から排出されるべき尿素やクレアチニンが排出できず、体内で増加します。腎臓はそれをまた排出しようと働くことで負担となり、腎機能を悪化させてしまいます。

タンパク質の摂取制限のデメリットとして、腎臓の負担を減らすとされていますが、同時に筋肉量を維持することが困難になりますので、摂取制限は痛し痒しといったところです。

以上が、長年に渡って指導されてきた腎臓病とタンパク質摂取制限の関係です。

次は、②のタンパク質を多く摂取することにより腎臓を保護する可能性があるの説についての解説です。

腎臓病の犬にタンパク質摂取の制限は必要ない?

人間における調査研究ではありますが、「タンパク質摂取量と腎機能低下に関連なし――日本人高齢者での縦断研究」というタイトルの記事です。こちらによりますと、

日本人高齢者では、タンパク質の摂取量と腎機能(eGFR)の低下速度との間に有意な関連はないとする研究結果が発表された。さらに、慢性腎臓病(CKD)の高齢者では、タンパク質摂取量が多いことが腎保護的に働く可能性もあるという。

マイナビ

①と②ではまったく正反対になりますが、あながち、②のタンパク質を多く摂取することにより腎臓を保護する可能性も否定はできません。それは、今まで常識とされてきたことが非常識になることもあるからです。

例えば、昔はキズに対して、良く洗い流して消毒をして、ガーゼを巻いておくでしたが、今は、水道水で洗い流してキズパワーパッド等で覆って、毎日取り換えるが常識になっています。消毒はしてはいけません。火傷についても消毒をせず、ガーゼで巻くのではなくラップで巻くと早くキレイに治ります。詳しくはこちらの湿潤治療(傷を消毒しない,乾燥させない)の記事をご覧ください。

話はそれてしまいましたが、次はシニアフードに含まれているグルコサミンについてです。

シニアフードにはグルコサミンが配合されている

成犬とは違い、シニアともなると、関節炎や関節の疲労に悩まされることがよくあります。これらには、グルコサミンやコンドロイチンを含むフードが効果的で、関節炎の痛みを軽減するのに役立つとされています。

また、オメガ-3脂肪酸は炎症を抑える効果があり、これも関節の健康をサポートするのに役立つとされています。こういったグルコサミンやコンドロイチン、オメガ-3の成分がシニアフードには見られますが、痛みが軽減したというエビデンスがありませんので、効果があるかどうか本当のところはわかりません。

消化器系の健康のためにプロバイオティクス

シニアは消化器系の問題が多くなります。 これに対処するためには、繊維質が豊富なフードを選ぶことが重要です。 繊維質は消化を促進し、便秘を防ぎます。

消化しやすいタンパク質や脂肪を含むフードも消化器系の負担を軽減します。プロバイオティクスやプレバイオティクスを含むフードは腸内環境を改善し、全体的な消化の健康をサポートするのに役立ちます。フードに配合されているものもありますが、納豆や粉末納豆には、プロバイオティクスである納豆菌が含まれていますので、おやつやトッピングとして与えるのも有効です。

Q
プロバイオティクスとプレバイオティクスはどう違うの?
A

プロバイオティクスは生きた微生物、特に健康に良い影響を与えるヨーグルト、キムチ、ミソ、などに含まれる細菌や酵母です。プレバイオティクスは、主に食物繊維の一種で、消化されずに大腸に到達し、そこで良い腸内細菌の栄養源となる物質です。バナナやイヌリンに含まれています。両方をバランスよく摂取することが推奨されます。

犬のおやつとして、バナナヨーグルトなら、プロバイオティクスとプレバイオティクスの両方を享受できます。

シニア犬のドッグフードの粒

シニア犬ともなりますと、歯周病にかかる犬が多くなります。それによる歯肉の痛みや腫れで食欲低下が起こります。また、歯周病だけでなく、シニア犬は噛む力や消化機能が弱ってきます。

歯周病に効果のある成分や噛む力を強くする成分をドッグフードに加えるということはできませんので、自宅でできる対策としては、フードの粒を小さいものを選択することや柔らかさを加減することでシニア犬が食べやすくすることはできます。

成犬の粒は、小粒や中粒がおすすめですが、シニアとなると、超小粒や小粒のフードがおすすめになります。またドッグフードをふやかして与えることも必要になります。

ドッグフードのふやかし方についてはこちらの記事をご覧ください。

厳選したシニア用ドッグフード国内・海外ブランド

歯周病にさせないために

シニアになると、唾液の分泌量が減ってきます。そのため、ブラッシングでしっかりとケアをしなければ、歯垢がつきやくなり、歯肉炎や歯周炎がさらに進行して歯周病を発症しやくなります。

このような状態になりますと、口の痛みを気にしてドッグフードを食べなくなることがありますので、そうならいように年齢の早い段階からの歯磨きが大切です。

自宅で歯垢や歯石を落とす方法についてはこちらの記事をご覧ください。

まとめ

シニア犬の年齢の位置づけは主に2つの説があります。ひとつは小型・中型犬は7歳とされ、大型犬の場合は、5歳ころとされています。ハイシニアにおいては、小型犬・中型犬では10~12歳から、大型犬では、8歳くらいからをハイシニアとしています。

もうひとつは、シニア犬については、小型犬は10〜12歳程度、中型犬は8〜9歳程度、大型犬や超大型犬は6~7歳くらいとしています。ハイシニアは、小型犬は、16歳以上。中型犬は、13歳以上。大型犬は12歳以上。超大型犬は、9歳以上をハイシニア(老犬)としている説があります。

シニア犬に必要なカロリーとフード量については、成犬と違い、1日に必要なカロリーは大きく落ちます。活動量が落ち込むので当然ではあります。それに伴いフード量も少なくなります。フード量を個別で計算される場合は、こちらから計算可能です。

シニア犬は低カロリー高タンパク質のフードが推奨されます。運動量が落ちるため、高カロリーなフードは必要なくなります。また筋肉量が落ちるため、それに対しては、タンパク質で補うことになるからです。またシニア犬はタンパク質の吸収が落ちるので、アミノ酸スコア100の良質なタンパク質の含まれたフードを与えましょう。

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