こんにちは、犬愛好家のmisatoです。愛犬がコーヒー豆を一粒でも食べてしまった場合どうなるのでしょうか。あるいは犬がコーヒー牛乳やカフェオレを飲んだ。コーヒーのカスを食べてしまった、コーヒーを舐めたなどについて、私たち飼い主が知っておくべきことをお伝えします。
犬にコーヒー豆は危険
はじめに、「コーヒー豆は、なぜ犬に与えてはダメなの?」という話をしようと思います。コーヒー豆、私たちにとっては美味しいけれど、犬にとってはちょっとダメなんです・・・。
なぜコーヒー豆は犬に与えてはダメなの?
- カフェインが含まれているから: コーヒー豆には「カフェイン」という成分が含まれています。私たち人間には元気をくれる成分だけど、犬にとっては体によくありません。
- 犬はカフェインをうまく処理できない: 犬の体は、人間のようにカフェインをうまく処理できません。だから、少しの量でも犬の体にはとても強い影響が出ます。
犬がコーヒー豆を食べたときの症状
次に「犬がコーヒー豆を食べたらどうなるの?」というお話をしましょう。
犬がコーヒー豆を食べたあとのカフェイン中毒の症状
- とても興奮する: 犬がコーヒー豆を食べると、とても興奮してしまいます。普段よりもずっと元気に動き回るかもしれません。
- 体がブルブル震える: コーヒー豆を食べた犬は、体が震えたり、落ち着かなくなったりすることがあります。これは犬が体に良くないものを食べたときの反応です。
- 早く息をする:一般的には過呼吸といい、早く浅い呼吸を繰り返します。
- 心臓がバクバクする: 犬の心臓が普段より速く打つようになります。これは、犬の体がコーヒー豆に含まれるカフェインに反応しているからです。
- おう吐(おえっとする)や下痢をする: 犬がおう吐したり、お腹がゆるくなったりすることもあります。これは犬の体が「コーヒー豆は良くないものだ!」と感じて、それを体外に出そうとしているからです。
症状が出るカフェインの量
犬がカフェインにより症状が出る量は、犬の体重や体調によって異なりますが、一般的には犬の体重1キログラムあたり約20ミリグラムで下痢や嘔吐の症状が出るとされています。つまり、10キログラムの犬の場合、約200ミリグラムのカフェインが該当します。
- 40~50mg/kgで重度の症状
- 60mg/kgで発作
- 140㎎/kgが致死量
コーヒー豆一粒あたりのカフェイン含有量
コーヒー豆一粒に含まれるカフェインって、どれくらいなのでしょう?コーヒー豆って小さくても、一粒には、小さじ1/4程度のコーヒーを淹れるのに十分なカフェインが含まれていますので、意外にパワーがあります。
コーヒー豆一粒のカフェインの量
コーヒー豆一粒は約0.12~0.13gです。このカフェイン量は1〜2%と言われてますので、グラム換算すると、1.2〜2.4mgのカフェイン量です。
結論として、コーヒー豆一粒では、カフェイン量20mg/kgには届きませんので、体調を崩すことはないと考えられます。こちらのパピヨン犬の記事では、一粒以上食べてしまったようですが、大丈夫だったようです。
犬がコーヒー牛乳やカフェオレは飲んだらどうなるの?
![カフェオレを飲もうとしている子犬](https://petfood-hub.com/wp-content/uploads/2024/02/79.jpg)
コーヒー牛乳は、私たち人間にとっては美味しい飲み物だけど、犬にとってはあまり良くないんです。なぜかというと、コーヒー牛乳には犬にとって危険な「カフェイン」と「乳糖」が含まれているからです。
- カフェインは犬にとって危険: 犬は、私たち人間と違ってカフェインをうまく体外に出すことができません。だから、コーヒーに含まれるカフェインを飲むと、量によっては体に悪い影響が出ます。
- 乳糖も犬には向かない: 多くの犬は、牛乳に含まれる「乳糖」という糖分を分解するのが苦手です。だから、牛乳を飲むとお腹を壊すのが一般的です。
犬がコーヒー牛乳やカフェオレを飲んだときの反応
コーヒー牛乳を舐める程度や少量飲んでも中毒の可能性は低いです。なぜならば、症状がみられるのが、一般的にカフェイン20mg/kgで、コーヒー牛乳のカフェイン量は、100mlあたり、5~8mgが一般的だからです。
ですが、コーヒー牛乳に似ているカフェオレとなると違ってきます。
コーヒー牛乳は、コーヒーと牛乳(ミルク)の割合の決まりがなく、牛乳(ミルク)が主役です。一方カフェオレは、コーヒーと牛乳(ミルク)の比率は1対1で作られています。
そのためカフェオレのカフェイン量は、15mg~30mg入っていますし、牛乳の乳糖も含まれていますので、次のような反応が出やすくなる可能性があります。
- とても興奮する
- 体がブルブル震える
- お腹がゆるくなって下痢をする
- 吐いてしまう
これらは、犬の体が「コーヒー牛乳やカフェオレは良くない!」と反応しているサインですが、コーヒー牛乳やカフェオレを飲んで症状が出るとした場合、どのくらいの時間が経過して出るのでしょうか?
カフェイン中毒の症状が出るまでの時間
カフェイン中毒の症状は、上記に示したとおりですが、中毒の症状があらわれるまでの時間は、摂取後30分以内に現れることがありますが、通常は一般的に1~2時間程度とされています。
そして、摂取したカフェインの量に応じて、症状は 6~12時間以上続くことがあるとされています。
参考文献:PetMD
どうしたらいいの?
もし犬がコーヒー牛乳を飲んでしまったら、次のことをしよう。
- 獣医さんに相談する: 犬の様子がおかしくなったら、すぐに獣医さんに電話して。
- 犬をよく観察する: 犬がどんな反応を示しているかをしっかり確認してください。
犬にとってコーヒー牛乳は、体には良くないものだってことを覚えておきましょう。
犬にコーヒーのカスも危険
コーヒーのカスにもカフェインが残っていますので、犬が食べてしまうのは危険です。ではどのくらいのカフェインが含まれているのでしょうか。
使用済みのコーヒー粉に含まれるカフェイン含有量は、使用される抽出方法によって異なります。栄養・食品科学・生理学省が実施した研究では、使用済みコーヒーかすには、使用済みコーヒーかす1グラム当たり3.59~8.09ミリグラムのカフェインが含まれていることが判明した。使用済みのコーヒーかすに含まれるカフェインの平均含有量は、大さじ半分 (7g) あたり約 41 mgです。
使用済みコーヒーかすのカフェイン含有量
つまり搾りかすは、大さじ1杯に換算するとカフェイン82mgなので、体重3kg以下の超小型犬がコーヒーのかすを食べてしまうと、下痢や嘔吐など何らかの中毒症状が出る可能性があります。
犬がコーヒーを舐めた・少し飲んでもダメですか?
先ほどは、コーヒー牛乳についてでしたが、今度は、犬がコーヒーを舐めた。そして飲んだ。についてのお話をしたいと思います。
コーヒー牛乳よりもコーヒーのほうがカフェインが多いわけですから、影響が出る確率は高くなります。
コーヒーと言っても、レギュラーコーヒーもあれば、エスプレッソのようなコーヒーもあります。それによってカフェイン量が違ってきます。下記表に飲料別のカフェイン量を示しましたので、ご覧ください。
飲料別100㎖あたりのカフェイン量の情報
飲料 | カフェイン含有量 (mg) |
---|---|
エスプレッソコーヒー | 212 |
玉露 | 160 |
コーヒー | 60 |
モンスターエナジー | 40 |
レッドブル | 30 |
紅茶 (マサラチャイ) | 30 |
ウーロン茶 | 20 |
煎茶 | 20 |
ほうじ茶 | 20 |
玄米茶 | 10 |
番茶 | 10 |
ハーブティー | 0 |
仮に体重3kgの犬が、エスプレッソを舐めたとします。
エスプレッソは100mlあたり212mgですから、ひとなめした10ml舐めても、21mgですから中毒症状は考えずらいです。
しかし、30mlほど飲んでしまうとカフェイン60mgくらいなので、下痢や嘔吐の症状が出ると考えられます。
コーヒー(レギュラー)においては、100mlでカフェイン60mgなので、体重3kgの犬ならば下痢や嘔吐の症状が出ると考えられます。ただし、健康状態によって違ってくるとされていますので、犬がコーヒーを飲んで症状が出たら、以下の対応をしてください。
犬がカフェイン中毒になった場合の対処法
犬がカフェイン中毒になった場合、迅速かつ適切な対応が非常に重要です。ここでは、犬がカフェインを摂取してしまった場合に取るべきステップを説明します。
1. 状況の把握
- 摂取量の確認: 犬がどれくらいの量のカフェインを摂取したかを把握します。可能であれば、摂取したコーヒー、ティー、またはその他のカフェイン含有製品の量と種類を確認します。
- 症状の観察: 興奮、震え、過呼吸、心拍数の増加、嘔吐、下痢など、カフェイン中毒の症状に注意します。
2. 獣医師への連絡
- 即時の相談: 状況を獣医師に伝え、指示に従います。カフェイン中毒は緊急事態と見なされ、迅速な対応が必要です。
- 症状の共有: 犬が示している症状を詳細に獣医師に伝えます。
3. 獣医師の指示に従う
- 獣医師の指示に従って行動: 獣医師は、状況に応じて特定の処置を推奨することがあります。これには、症状の緩和や毒素の排出を促進するための処置が含まれる場合があります。
4. 応急処置の実施
- 嘔吐の誘発: 獣医師が指示する場合のみ、嘔吐を誘発してカフェインの摂取量を減らすことがあります。自己判断で行うことは避けてください。
- 活性炭の使用: 獣医師の指示があれば、活性炭を与えることで、体内のカフェインの吸収を減少させることができます。
5. 獣医師による治療
- 獣医師の診察: 獣医師は、犬の状態を評価し、必要に応じて輸液療法、薬物療法、またはその他のサポート治療を行うことがあります。
- 入院治療: 重度の場合、獣医師は入院治療を提案することがあります。これには、症状の管理と患者の安定化が含まれます。
6. 後続のケア
- 獣医師のアドバイスに従う: 治療後、獣医師が提供するフォローアップの指示に従ってください。
- 安静とモニタリング: 家に帰った後、犬を安静に保ち、症状の変化に注意深くモニタリングします。
犬がカフェイン中毒になった場合、迅速な行動が犬の命を救うことがあります。獣医師の指示に従い、犬を安全な環境に保つことが最も重要です。また、将来的に同様の事故を防ぐために、カフェイン製品を犬の手の届かない場所に保管することが肝心です。